観光地として非常に人気の高い高尾山。都心からもほど近く連日多くの人でにぎわっています。そんな高尾山の山頂付近にある、高尾山薬王院を紹介していきたいと思います。
目次
宗派・御本尊
宗派
真言宗智山派 ※大本山
※成田山新勝寺・川崎大師(金剛山平間寺)・高尾山薬王院が真言宗智山派の大本山になります。
御本尊
飯縄大権現(いづなだいごんげん)
多くの場合、白狐に乗った剣と索を持つ烏天狗形で表され、五体、あるいは白狐には蛇が巻きつくことがある。一般に戦勝の神として信仰され、足利義満、管領細川氏(特に細川政元)、上杉謙信、武田信玄など中世の武将たちの間で盛んに信仰された。特に、上杉謙信の兜の前立が飯縄権現像であるのは有名。
その一方で、飯縄権現が授ける「飯縄法」は「愛宕勝軍神祇秘法」や「ダキニ天法」などとならび中世から近世にかけては「邪法」とされ、天狗や狐などを使役する外法とされつつ俗信へと浸透していった。「世に伊豆那の術とて、人の目を眩惑する邪法悪魔あり」(『茅窓漫録』)「しきみの抹香を仏家及び世俗に焼く。術者伊豆那の法を行ふに、此抹香をたけば彼の邪法行はれずと云ふ」(『大和本草』)の類である。しかし、こうした俗信の域から離れ、現在でも信州の飯縄神社や東京都の高尾山薬王院、千葉県の鹿野山神野寺、千葉県いすみ市の飯縄寺、日光山輪王寺など、特に関東以北の各地で熱心に信仰されており、薬王院は江戸時代には徳川家によって庇護されていた。別称を飯綱権現、飯縄明神ともいう。
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高尾山薬王
高尾山薬王院は正式には「高尾山薬王院有喜寺」といい、は今から1260年ほど前の744年に、東国鎮守の祈願寺として、高僧行基菩薩により開山されました。薬王院の名は創建当初、薬師如来をご本尊とした事に由来します。
現在は真言宗智山派の大本山として「成田山新勝寺」「川崎大師平間寺」「高尾山薬王院」が三大本山として知られております。
1375年に京都醍醐山より俊源大徳が入山し八千枚の護摩供養秘法の後、今のご本尊「飯縄大権現(いづなだいごんげん)」を奉祀しました。
飯縄大権現は戦国武将の守護神として崇敬され、上杉謙信や武田信玄の兜にも飯縄大権現が描かれています。それほど信仰が厚かったんですね~。
古来、高尾山は修験道の山として有名で、修験道を修める人のことを山に臥し野に臥しながら修行することから「山伏」と呼ぶようになりました。高尾山には、今もなお「琵琶滝」と「蛇滝」の二つの滝を擁し、滝修業の道場として、一般の方にも門戸を開いています。
天狗様
高尾山の境内には天狗様の像や天狗様にまつわるものが多く存在します。
高尾山薬王院では天狗様は飯縄大権現様の眷属(けんぞく)として、除災開運、災厄消除、招福万来など、衆生救済の利益を施す力を持ち、古来より神通力を持つとされ、多くの天狗伝説や天狗信仰があり、神格化されています。
また、高尾山は修験道場として知られています。山伏修行が随時行われ、昔は山伏が深山幽谷に籠もって難行苦行を重ね、やがてその山伏の姿が天狗と同一視されることも多かったといわれています。
一般的に『天狗』と聞くと、『あいつ最近天狗になっているよなー』『天狗の鼻をへし折ってやる!』など、調子に乗ってる人、傲慢な人などを指しますよね。一つは昔、天狗の住む世界は『天狗道』と呼ばれていて、傲慢な僧侶が死後に転生する魔界と考えられていたことから、傲慢な人を天狗と言うようになったと言う説があります。あとは、天狗自身が自身満々に話しをしたり自慢をしたりするという天狗の性格によるものという説もあります。
百八段階段
高尾山薬王院に向かう途中に、男坂と女坂の分かれ道があり、男坂の方から薬王院に行くと、108段の階段があります。
108と聞いてピンときた人は立派な仏教通ですね。108という数字は仏教では人間の煩悩の数と言われています。
「百八とは人間の限りない悩みや苦しみの煩悩を意味するものです。ご本尊様の加護により、かかる苦しみなやみを踏み越えるよう、一歩ずつ「なむ、いづなだいごんげん」と念じながら、この階段をお登りください」
と書いてあります。結構108段はキツイですが、薬王院に限らず逸話として、階段を登るのが楽に感じた場合は、天狗様が後押ししてくれているという話もあります。
もし、スイスイといつもより階段を楽に登れたら、後ろに天狗様がいるかもしれませんよー!
御護摩祈祷
高尾山薬王院の宗派は密教の真言宗ですので、祈願は護摩祈祷にて行われます。
私は、あらゆる神社、仏閣で数々のご祈祷や祈願を受けてきましたが、迫力という点ではトップクラスのインパクトでした。
天狗様、山伏と言えば法螺貝(ほらがい)ですが、護摩祈祷を開始するときに法螺貝を吹きながら僧侶の人たちがお堂に入堂してきます。ブオーン!ブオーン!と迫力満点です。
その後真言宗のお経が読まれ、般若心経に差しかかったときに、護摩の火が上がり、太鼓や法螺貝、その他仏教道具での、まさに大迫力の演奏会のようでした。(僧侶の方々も良いお声です)
間違いなくご利益を授かることができるだろうと思わせてくれる僧侶の方々の護摩祈祷に感動いたしました。
護摩祈祷開始時間
早朝勤行5:30 (4月15日より10月31日まで) 6:00 (11月1日より4月14日まで)
午前 9:30 11:00
午後 12:30 2:00 3:30
護摩祈祷のお願い一覧
家内安全 ・ 商業繁昌 ・ 事業繁栄 ・ 身上安全 ・ 災難消除 ・ 厄除 ・ 身体健全 ・ 当病平癒 ・ 開運 ・ 良縁成就 ・ 安産成就 ・ 入学成就・心願成就 ・ 御礼 ・ 奉納杉苗 ・ 工事安全 ・ 交通安全/車内用 ・ 交通安全/神棚用 ・ 方位除 ・ 就職成就 ・ 福寿圓満 ・・・
願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)
薬王院の山門をくぐって少し行ったところに、願叶輪潜(ねがいかなうわくぐり)というものがあります。自分の願いが叶うようにと念じながらこの輪をくぐります。
くぐった後に木の棒でこの写真の鉄製の大錫杖(おおしゃくじょう)を鳴らして、さらなる諸願成就を願うものとなります。
皆さん遠慮してか恥ずかしいのか、音がしないくらい軽くしか叩かないですが、私は遠慮なしに強めに叩いて周りの人に笑われたことがあります(笑)皆さんも遠慮せず常識の範囲内で叩いて願いを叶えましょう。
薬王院大師堂
本堂の右裏手にある大師堂
その周りには八十八大師霊場という名の四国八十八か所霊場の名が刻まれたお大師様がならんでいます。一周して御利益をいただきましょう。
アクセス
● 京王線
高尾山口駅より徒歩3分、清滝駅で高尾登山電鉄ケーブルカーまたはロープウェイに乗車。(ロープウェイは山麓駅)
● ケーブルカー
清滝駅⇒高尾山駅(乗車時間約6分)、下車後徒歩約20分
● ロープウェイ
山麓駅⇒山上駅(乗車時間約12分)、下車後徒歩約30分
車
中央高速で行く場合:八王子JCTより圏央道にて高尾山インターへ
高尾山インターより20号経由で約3分(1Km)
圏央道で行く場合:高尾山インターより20号経由で約3分(1Km)
まとめ
以上、高尾山薬王院をご紹介いたしました。
薬王院に近づくにつれてひんやりとした霊気を感じることができる霊験あらたかなパワースポット寺院です。
厄除け・厄払い、開運や心願成就など、飯縄大権現さまにお願いに行ってみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。